アンティークテーブルをリメイク!反りアリ歪みアリの木材が天板に?


「今使っているアンティークテーブルの天板をバーンウッドに交換したい」


というご依頼をいただき、テーブルのリメイクをさせていただきました。


バーンウッドとは、北米で納屋(Barn)を解体する際に採取されることから名付けられた木材。長い年月、雨風や太陽の厳しい自然にさらされながらも耐え抜いた古材です。



(※アメリカの納屋のイメージ)


紫外線を浴び続けた木材は表面が毛羽立ち、独特な風合いのシルバーグレイとなり、さらに雨風や砂によって風化させられ立体的な木目が浮かび上がるそうです。


そのバーンウッドを、こちらのアンティークテーブルの天板に!





異なるエッセンスを掛け合わせることでこのエレガントなアンティークテーブルはどのように変化するのでしょうか♪


・・・と、お客様からご依頼をいただいた時、私は楽しみにしてたんですけど、実は家具作りたいおっさん、当初バーンウッドをダイニングテーブルに使用することに反対していたんです。


なぜかというと、バーンウッドは唯一無二な素材感をもつ一方、ダイニングテーブルに使用するには衛生面など加工に気を遣わなければいけないことが多いから。



(※バーンウッドイメージ)


家具作りたいおっさんが材木屋さんと話をする中でも、「えっ!?ダイニングテーブルにバーンウッド!?やめた方がいいんじゃない・・・?」と言われたとか。


そこで、バーンウッドを使うのではなく、塗装によってシャビーシックな雰囲気を表現する方法もご提案しました。



(この塗装方法についてはまた別のブログでご紹介しますね)


ROOTS FACTORYでは、お客様に家具を安心して永く使っていただけるように、お客様にそれぞれの材料やデザインのメリット・デメリットについても事前にお伝えするようにしています。





でも!お客様はバーンウッドをご希望されました。理由を伺うと


「卓上で写真を撮りたくて。使い勝手より、とにかく古材特有の質感を大事にしたいんです。」


とのことでした。


か、カッコいい・・・!!


家具作りたいおっさんはお客様のその美学に心打たれ、「そういうことなら!!」と、テーブル製作をお引き受けしました。





さて、話の流れからお分かりかと思いますが、ROOTS FACTORYの工房ではバーンウッドを在庫していません。ということは、仕入れをするところからスタートです。


冒頭でも書いた通り、バーンウッドは北米の納屋を解体した際に得られる材。今ではそういった納屋も少なくなっていて、バーンウッドはかなり希少になっているそうです。そんな材料、どうやって仕入れるの?もしかして、渡米しちゃう??


家具作りたいおっさんの思い立ったら即行動・自由な生き様に少しドキドキしながら経過をみていると・・・






いつの間にか、仕入れてる!!( ゚д゚)



家具作りたいおっさんの、ベールに包まれた取引ネットワークに驚きを隠せません。


自然にさらされていた古材なので、かなり汚れがあったらしく、工房に持ち帰ったらまず洗浄しました。





さらに、奔放に生きてきた(?)木材なので、反り・歪みもかなりのものでした。





そのままでは、とてもじゃないけどテーブル天板なんて作れない・・・


かといって、表面の風合いこそ大切な古材を製材するわけにもいかないし・・・


ということで、家具作りたいおっさんは製作を放棄☆〜(ゝ。∂)





・・・なわけはなく!


おてんばガールな木材ちゃんたちに必死に向き合い、お客様のアンティークテーブルにふさわしい立派な姿へとなるよう教え導きました。





そして、いよいよ天板の形へ!


それぞれの木材の個性を考え、天板として美しい形となるよう並べ、圧着していきます。





接着剤を塗った後、クランプ(工具)で締めて圧着します。これがなかなかの力仕事らしいんですけど、家具作りたいおっさんは愛を込めてしっかり締め上げたとのことです。


天板の形になって、ついに完成!?と思ったらまだ続きはあって・・・


ご覧ください。こういった節穴がたくさんありました。





それが古材の”味”でもあるけど、今回はダイニングテーブルの天板として使います。


そのままでは衛生的にも良くないだろうということで(下手すると虫などが巣食っちゃうかもしれない・・・)、お客様にお話しして穴を埋めることにしました。





そして


「穴埋め完了した」


と家具作りたいおっさんから送られてきた写真がこちら。






あれっ!?穴、どこにあったんだっけ!?



みなさん、どれが穴埋めしたものかわかりますか??どこを埋めたのかわからないほど自然な仕上がりですね!





さてさて、そうこうしてやっとのことで完成したテーブル天板。


通常、リメイクさせていただく時は、家具をお預かりして淡路島工房にて仕上げるのですが、ただ、テーブルをお預かりしてしまうとお食事などご不便をおかけしてしまうので、天板を製作してからフレームへの取り付けをする時のみお預かりすることに。


お客様のアンティークテーブルをお預かりして、タニヨンベースにて取り付け加工を行いました。





こちらのアンティークテーブルが、いよいよ変身します!


どのような仕上がりになったかというと・・・


じゃじゃんっ♪





上品な佇まいはそのままに、抜け感も出てとってもお洒落に!!





長年自然の中で生き抜いてきた力強さを感じる、古材の豊かな表情には思わずため息が出ます。


ちなみに・・・





実は今回、お客様のご希望で引き出しも取り付けました!


カトラリーなどを入れるのに何かと重宝する天板下収納。主張しないデザインでスタイリッシュにおさまっています。





素敵な仕上がりで、たくさん撮影した写真をまだまだご紹介したいところですが・・・笑


お客様のお家へ、その日のうちにお届けしました!


じゃじゃじゃーん♪





う〜ん!素敵!!


お部屋のアイアン家具とも相性バッチリですね!


お客様もとっても喜んでくださいました!ありがとうございました(^^)





ROOTS FACTORYでは、お客様からのご依頼があれば様々な材料での家具製作を承っています。


それが例えどんなに大変な加工を必要とする材料であっても、お客様からのアツいご要望にはとことんお応えいたします!


ご希望ありましたら、ぜひ仰ってくださいね♪(家具作りたいおっさんは色んな家具を作りたくてウズウズしているので、過去事例にないものも全然OKです!)





ユリマタタ
ルーツファクトリー東京店長
ユリマタタ



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