思い出が詰まった家屋材をリメイク。やさしい灯りの照明付き収納棚に


廃材となってしまう予定だった家屋材を活かし、照明付き収納棚にリメイク!長年家族と共に時を重ねてきた木材が、これからの暮らしに寄り添う新しいかたちに。

今回ご依頼くださったのは、東京都杉並区にお住まいのお客様。「実家の祖父母の家をリフォームするにあたり、和室の床柱と天井梁が廃材となってしまいます。廃材を活かして家具を製作できますでしょうか?」とご相談をいただきました。

保管されていた家屋材

これまでにもさまざまな家具のリメイクを手がけてきたルーツファクトリーですが、家屋材を使ったご依頼は初めて。スタッフ一同、これまでにないご相談にワクワクしながら取り組ませていただきました。

お話を詳しく伺うと、廃材となってしまう木材は、今では手に入りにくい貴重なものとのこと。お客様は、お母様のために、ご祖父母様との思い出がつまった家の一部を家具として残したい、とお考えだったそうです。

処分予定だった家屋材

本来なら取り壊しとともに処分されてしまう家屋材。ですが、そこには日々の暮らしや、ご家族の記憶がしっかり刻まれています。

「絶対に素敵な家具をお届けしたい!」

お客様のあたたかいお気持ちに触れ、ルーツファクトリー代表『家具作りたいおっさん』こと阪井も、気合いが入ります。

今回お預かりしたのは、天井梁が17本と床柱が1本。

天井梁の長さは1700mm〜17200mm、床柱は長さ1800mm・奥行き100mmと立派なサイズです。

床柱と天井梁

この貴重な材料をどんな家具に生まれ変わらせるのか…。初めての「家屋材リメイク」ということもあり、お打ち合わせ前からスタッフもドキドキ。

お客様からは「電話台や玄関に置ける家具にできたら…」というご希望に加え「収納付きのフロアライトのようなものも素敵かも」と、イメージをお話しいただきました。

収納部分にはWi-Fiルーターを入れられるようにして、電話台としても使える形が理想とのこと。お話を整理していくと…

《玄関に置けて、電話台にもなる、収納付きのフロアライト》

この形が、お客様のご要望をすべて叶えられるのでは?とイメージが固まってきました。

床柱

ただし、お預かりした廃材だけでは材料が足りないため、新しい木材も組み合わせて製作することに。どうすれば家屋材を一番活かせるのか、何度もお打ち合わせを重ねながら、サイズや仕様を決めていきました。

最終的には、収納本体を新しい材料で製作し、家屋材をデザインとしてしっかり取り入れることに。とくに床柱は立派なもので、そのままだとサイズが大きいため厚みをカットして使用します。

とはいえ、家を支えていた床柱はとても重く、硬くて丈夫な素材。スタッフ3人がかりで、慎重に作業を進めました。

廃材を家具にリメイクする作業風景

切り出した床柱は、家具の側面へ。「側面だと見えないのでは?」と思われるかもしれませんが、今回の家具は玄関に設置予定。玄関から自然と側面が見えるようにデザインを考えました。

床柱を主役に、両サイドに天井梁をバランスよく配置しながら組み合わせていきます。

床柱などの廃材・家屋材を活かして収納棚にリメイク

そして…ついに完成!

サイズは W500 D400 H1200。

お母様が和のテイストがお好きとのことだったので、家屋材のもつ和の趣を活かしながら、ご実家の玄関にしっくり馴染むよう和モダンな雰囲気に。

新たに使用したオーク材はナチュラルな色合いで、落ち着いた中にも明るさを感じられる仕上がりとなっています。

家屋材を活かした家具

家屋材の存在感が引き立つよう、全体のデザインはシンプルに。収納家具としての使いやすさにも配慮し、すっきりとした形に整えました。

でも、ただシンプルなだけでは味気ない…ということで、底部のデザインにもさりげなくこだわりを。

デザインにこだわった底部

収納部分は3段に分かれていて、最上段と最下段にはA4サイズのものもゆったり収納できる高さを確保しています。上段には配線穴も設けているので、コード類をすっきりと通すことができ、使い勝手もばっちりです。

収納面

上段内部には、延長コードなどを隠せるボックスも設置。コードがごちゃつきがちな電話やルーターまわりも、すっきりとした状態を保つことができます♪

コード隠し

さらにこちらは、フロアライトとしての役割も。玄関を明るく照らすというよりは、あたたかみのあるやさしい灯りで空間を彩るインテリアとして。家屋材を活かした背面に照明を仕込み、スイッチを入れると内側からふんわりと光が広がります。

フロアライトとしても活躍

こうして完成した家具は、家族との思い出が詰まった家屋材を引き継ぎながら、これからの暮らしにも寄り添う、特別な存在に生まれ変わりました。

廃材の後ろに照明

いよいよ完成した家具をお客様の元へお届けに。

完成品をお客様のご実家に納品

さっそく玄関に設置し、照明を灯すと…

まるで初めからそこにあったかのように、空間に自然と馴染んでくれました。

長い時間を共に過ごしてきた木材が、これからもご家族のそばで、やさしく寄り添ってくれる家具に。

玄関に設置した和モダンなフロアライト。廃材・家屋材を活かしたリメイク。

家具をお届けしてから数ヶ月後、ホームページ掲載のご連絡を差し上げたところ「おかげさまで家具は実家の玄関にすっかり馴染み、日々快適に使わせていただいています」と、嬉しいご報告をいただきました。

家具は実際に暮らしの中で使われてこそ。その様子を思い浮かべると、私たちも、あたたかい気持ちで満たされます…♪

このたびは、大切な家屋材のリメイクをお任せいただき、本当にありがとうございました!思い出の木材がこれからの暮らしにそっと寄り添い続けますように。

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