2020-01-16
オーダーリメイク
面影を残しつつもデザイン一新!思い出のダイニングテーブルをリメイク
こんにちは、ユリマタタです。
今回は、前回ご紹介したダイニングテーブル&ベンチのリメイクのうち、ダイニングテーブルのリメイクについて詳しくご紹介したいと思います!
幅1200mm×奥行き800mmあったダイニングテーブル、ご新居でご夫婦で使用するのにもう少し小さくて良いからと、天板の四隅をカットして八角形のダイニングテーブルにリメイクすることをご希望いただきました。
また、もともと天板が奥行き方向にバタフライ構造になっていて、天板を広げたり折りたたんだりできるようになっていましたが、垂直方向、つまり四隅をカットした部分を折りたたみできるようにしたいとご希望いただきました。
さらに、「思い出の家具だからなるべく元の素材を使いたいけど、現在の家のインテリアに合うようリメイクしてほしい」というお話もいただいていました。
さぁ、お客様のご希望を叶えるために、いったいどのようにリメイクしたのか。それではどうぞご覧ください♪
目次
天板を分解&接ぎ合わせ
まずは家具を分解していきます。
今回のリメイクでは、お客様との打ち合わせで、カントリー調だったダイニングテーブルの塗装をお客様のお家のアジアンミックススタイルに合わせてウォールナット色に仕上げることになっていました。
そこで、プレナーという機械に通して製材し塗装を落としていきます。しかし、天板裏側にパーツがついていてそのままでは機械に通すことができません。手作業でパーツを外していきました。
バタフライテーブルだったので天板が3枚の板に分かれていたのですが、今回元とは逆方向にバタフライ構造にすることになったので、製材後、一度3枚の板を接ぎ合わせて1枚の天板にしました。
クランプ(工具)で締め上げてガッチリと圧着します。
延長用天板を製作
1枚に接ぎ合わせた天板をさらに加工していきます。
まず、メインの天板と延長用天板とを切り離します。そして、延長用天板の角を落として八角形に。
また、木は集成された向き(接ぎ合わせた向き)が反りやすくなるので、反りどめになるよう木目に直行して溝を掘り、実(サネ)を入れました。
元あった形を変えて新たな形にするということは、その形に合うよう手を加える必要があるんですね。
ベンチの側板を分解&脚パーツの製作
その間に脚パーツの製作進めていきます。
お客様から、脚の形も少し変えたいとご希望いただいていたのですが、元の脚は真ん中部分がフラッシュ構造でした。
(元の脚。中央部分がフラッシュ構造でした。)
無垢材であれば自由に形を整えたり板同士を接ぎ合わせたり色を合わせるために磨いたりすることができますが、フラッシュ構造の場合はそうもいきません。そこで他のところから、そう、無垢材だったベンチの側板から脚を製作することにしました。
新しい材料を使用して製作することもできますが、今回お客様からのオーダーは「なるべくこのダイニングセットの部材を使ってリメイクしてほしい」だったので、家具作りたいおっさんはなんとかお応えできるように方法を考えたのです。
ちなみに、元のテーブル脚にも一部無垢材だったところがあり、そちらは他のリメイクに活用することをご提案しました。(そのリメイクについては次回ご紹介するのでお楽しみに♪)
お客様はこの案を気に入ってくださって、「その方法でお任せします!」と言ってくださいました。
しかし、無垢材は自由に形を整えることができるといっても、ベンチの側板からテーブル脚を作り直すのはかなりタイト。材の取りをよくよく考えなければいけません。
ベンチを丁寧に分解し、寸法を測って木取りを考えていきます。
また、ところどころ目地が入っていたのでフラットにするために目地に沿って材を切り離し、それから接ぎ合わせました。
元の家具の面影が残るように、ベンチの側板のラインをトレースした型をつくってその型を用いて切り抜きました。お客様から、ベンチのラインを残してほしいとオーダーいただいていたのです。
お家のインテリアに合わせて雰囲気を一新したいけれど、思い出の家具だから面影も残しておきたい、そうご希望いただき、この方法を採用することにしました。
ベルトサンダーという機械である程度形を整えたら、トリマーで面取りをしていきます。
そして、桟に接着したら脚パーツの製作クライマックス。
脚が床に接地する部分に、先ほどのパーツより少し奥行きのある材を接着します。こうすることで、安定がよくなるし立体感が出て見栄えもよくなるのです。
各パーツを塗装
こうしてやっと各パーツが揃いました。パーツを作るのはこんなにも長い道のりなんですね・・・!
いよいよ塗装です。
今回はウレタン塗装(表面に薄い塗膜をつくるタイプの塗装)のため、まずはステインでウォールナット色に着色してから、クリアのウレタンで塗装していきました。
塗装を乾燥&組み立て&完成!
塗装をした各パーツをよーく乾かしていきます。ちなみに、塗装の乾燥はけっこう天候に左右されるし、乾かすまでに塵一つくっつかないようにしないといけないし、なかなか大変だったりします。
しっかり乾かしたパーツを丁寧に組み立てていき、ついに完成!
出来上がったテーブルは、こちらです!
素敵・・・!
元と同じ”ダイニングテーブル”という家具でありながら、しかも同じ素材を使いながら、リメイクでこんなにイメージチェンジができるんですね!
脚パーツをベンチの型を使って切り出したことでさり気なく面影が残っているのもまたグッときます。
あと、製作の様子をご紹介することができませんでしたが、天板下の棚も実は元あった棚をリメイクして作りました。
↑の写真に写っている延長用天板を持ち上げるための裏の支えは、ベンチを分解したパーツで作っています。
お客様の思い出の家具をたっぷりといかし、ほとんど元のダイニングセットの素材から素敵なテーブルが完成しました。
いやはや、めちゃくちゃたくさんの工程があってブログを書くのも大変だったからか、つい感慨にふけってしまいますw
お客様のお家へ納品♪
さぁ、楽しみにお待ちいただいているお客様のもとへ納品です!
ご指定いただいたスペースに設置させていただくと・・・
なんてお洒落なんでしょう!
お客様からお打ち合わせの時に「せっかくなのだから、こだわってリメイクしたい!」と言っていただいていましたが、その通りたっぷりと手間をかけて製作したのでお客様のお家にぴったりの仕上がりとなりました♪
お客様にもとっても喜んでいただけて、めでたしめでたしです(^^)
こだわりたっぷり他2点のリメイク家具についてもお楽しみに♪
ダイニングテーブルのリメイクのご紹介は以上となります。
しかし、今回お客様のダイニングテーブル&ベンチからリメイクさせていただいた家具は3点。
他2点の家具もかなりこだわりたっぷり手間をかけて製作しています。
というわけで、次回以降のブログもぜひお楽しみにしていてくださいね♪
ルーツファクトリー東京店長
ユリマタタ
Follow @yurimatataroots
お問い合わせ&メッセージはコチラ
【よくあるご質問】はコチラ家具のこと、リメイクのこと、お気軽にお問い合わせください。
【メールフォーム】
【お電話でのお問い合わせ】
ROOTS FACTORY大阪本社
電話番号:06-6910-4818(土&日祝定休)
ROOTS FACTORY東京店
電話番号:03-6805-3110(月&火定休)
ROOTS FACTORYのオーダーメイド家具&リメイク家具製作事例集はこちらから(オンラインショップに移動します。)
ダイニング、座卓、ちゃぶ台、食卓、いろんなテーブルのリメイク実例をご紹介!
関連記事