2棹のタンスをリメイクして形見分け。5つのコンパクトな小物入れに
2棹の桐タンスから、5つの小物入れにリメイクさせていただきました。
長年使い込まれたのが伝わってくる味わい深い桐タンス。
こちらのタンスはお客様のお母様が使われていたものだそうで、「母の形見として子どもや孫で分けたい」とリメイクのご依頼をいただきました。
お客様はルーツファクトリーの過去の製作事例をご覧くださったようで、R058やR160のような小物入れにリメイクしたいとご希望いただきました。
A4サイズの書類が入る2段の小引き出しを4つ、開き扉で内部に3段のトレーが入っている小物入れを1つ、計5つの小物入れを作りたいとのこと。
また、お客様のご要望は”なるべくタンスの表側の材料を活かしてリメイクすること”でした。
特に、引き出しの前板や開き扉、天板や側板など、外観は全てタンスの(引き出しの内部などではなく)表側の部材から作ってほしいと強くご希望いただきました。
大きなタンス2棹を使ってリメイクするのだから、全ての部材をタンスから取るのは簡単♪・・・ではありません、実は。
その理由の一つは、タンスの本体には引き出しを受けるための桟が入っていて、それらを綺麗に分解することは難しくバキバキに割れてしまうことが多いからです。
そしてもう一つ、タンスには様々な金物が付いていて、それらを取り外すと↓の写真のように大きな凹凸となり(穴が空いていることもあり)加工するのが難しくなってしまうからです。
しかし、今回お客様からは「本体に多少の穴が空いていても構わない、タンスの部材を使うことを優先したい」とご希望いただいていました。
お客様の熱い思いにお応えするべく、工房スタッフたちは張り切りました。
製作前は、「5つの小物入れのうち、1つは新しい材料を使うことになるかもしれない」と言っていたのですが、なんと5つ全ての小物入れの本体をタンスの部材から作ることができました。
それではご覧ください、こちらがリメイク後の写真です。
可愛らしいサイズの小物入れが5つ♪
引き出しの前板、開き扉、天板、側板、すべてタンスの表側の部材から作っています。
側板などにはどうしても金物の跡がある部分を使う必要があったのですが、目立たないように丁寧に穴埋め加工を施しました。
引き出しの内部だけは、傷みがあったため新しい材料で製作しました。
引き出しの取っ手などの金物はもちろん元のタンスのものを活かしています。
開き扉の小物入れにも、取っ手や房を活かしています。
ちなみに、開き扉の内部はこのような感じになっています。
まるで和タンスがそのまま小さくなったように見えますね♪
これら小物入れ5点は、お客様のもとへ7月に納品させていただいたのですが、「お盆に親族に配ることができる」と喜んでいただけました。
故人が大切にされていた家具を、ご親族で形見分けする…元の家具の形そのままでは叶わないこともリメイクすることで叶えられるのだなぁと、今回お客様のご依頼でハッとしました。
素敵なご依頼をいただき、ありがとうございました。
ルーツファクトリー東京店長
ユリマタタ
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