2017-01-02
「家具作りたいおっさん」のひとり言
第4話:宮崎へ行く理由。どこで誰がなにをするか?「火事からの5ヶ月のキセキ」
すべては必然、どうしても宮崎に行くべきだった理由。
引っ越すという事だけは必然的に(それしかない)決めたものの
どこに? いつ? どうやって?
もちろん何も決まってない状態でした。
そりゃそうですよね、予定してる方が怖いw
大阪ー宮崎はピーチが1日1便飛んでます
春に一度行ったんですが、
宮崎に2度目の視察に行く予定をしていました。
なんの為の視察なのか?
それ自体もひっくるめてもう一度行こうと思ってました。
自由な欲求を掘り起こすミッション
こうすればこうなる
当たり前の事というか
きちんと予定を組んでスケジュール通りに事を運ぶ、
すごく大事な事だと思います。
家でご飯を食べようと思ったら作らないといけないし
作るためには材料も要るし道具も要る。
レシピだって必要な人には要るでしょう
でも、
予定を組めないものがあります。
しかも一番重要なこと。
それは
なにが食べたいか?
何かをするときの一番根源的な理由、
「欲求」は自由さを持っているというか
自由な必要があると思うんです。
給食やお店の日替わり定食なんかは
スケジュールを組みます。
それはとても大事なこと、
仕事として効率を上げるためには必須です。
作り出すまでなに作るか分からない定食屋さん
とかめっちゃデンジャーですよねw
僕、言葉には結構こだわりがあるんですが、
「つくる」という言葉、結構大事にしてるんです。
音は同じだけど色々ありますよね。
ROOTS FACTORYは
家具を創るところ
である事を大事にしています。
「作る」「創る」「創る」「つくる」
「創る」ために、創るを完成させるためには「作る」も必須です。
でも「作る」から入る作業ってどうも柄じゃないんですよね。
だから、ROOTS FACTORYでは欲求を掘り起こす事も重要な仕事ですw
宮崎視察に行く理由
だからなんの為の視察なのか不明なまま予定を組んでたんです。
正確には「不明瞭」ですね。
もちろん「家具の為」「仕事の為」です。
遊びももちろん詰まってます。
美味しい料理にお酒、面白い人との出会い、
楽しい時間を過ごしに行く気満々でした。
でもそれは「休暇」ではなくあくまで「仕事」の一環なんです。
「楽しくない事が仕事」だとしたら
僕は一切仕事してないやつ
になっちゃいます。
お客さんとの見積もりも打ち合わせも
製作作業も材料発注も、
全部楽しい事なんです。
「楽なこと」とは違うかもしれません。
でも「楽しいこと」なんですよね。
クレーム対応も楽しいこと?
極端な話、クレーム対応も楽しい事に入るかも。
やっぱりたくさんお仕事してるとたまにはクレームもあります。
運送事故だったり見落としてしまった不良だったり、
万全の状態を心がけてるし、
最良の状態でお客さんにお届けすることは当然だと思っています。
それでも稀にあるんですよね、ミスとか、
それ自体は楽しいわけがありません。
「あーごめんなさいー!!!」と申し訳ない気持ちでいっぱいになります。
でもそういうご連絡をいただいた時に
どんな気持ちで対応に向かうかって事だと思うんです。
「クレーム処理(必要作業)」というつもりで向き合うのか
「今からでもお客さんに喜んでもらう(対応)」に向き合うのか
後者の方の発想だとクレーム対応さえも「楽しいこと」に含まれるんです。
でも、全力で予防するのは当然ですよ。
あくまで考え方の話です。
宮崎視察に行くべき理由を見つける事も行く理由
なので宮崎に視察に行く必要があったんですw
宮崎の空はとっても大きい
もし金(ゴールド)を掘るとしたら、どこを掘りますか?
過去に金が出た場所?
金を採掘してる人の隣?
裏情報に基づいて?
僕は、出ると感じる場所を試し掘りします。
宮崎になんだか金を感じたんです。
宮崎には野生の馬もいるんですよ
ダイヤなのか原油なのかレアメタルなのかもしれません。
とにかくなんだか「宮崎に何かがある」と感じて春に行きました。
そしてもう一度行こうと思ってたんです。
火事があって正直さすがに悩みました。
「いま行くべきなんかな?」
普通に考えたらキャンセルですよねw
とにかくこっちにいよう、って。
結構考えたんですが「行くべきや!」って感じたので
予定通り行くことにしたんです。
ひとつだけあった宮崎でしたいこと
そんな感じで宮崎に行くことは決めてたんですが
もうひとつ悩んでた事がありました。
そっちはプライベートな事なんですが
宮崎でサーフィンしたかったんです。
完全に遊びですねw
僕はサーファーではありません。
春に宮崎に初めて行った時
偶然にサーフショップさんに連れて行ってもらって
偶然に翌日体験できるって聞いて
2時間だけロングボートで体験しました。
そもそもそんなつもりしてなかったので準備もなく
半パン(水着もなかった)にノーパンで
上半身裸でやって乳首とれそうになりました。
だから特別サーフィン好きってわけでもないんです。
でもすごく宮崎でサーフィンをしたかったんです。
しかも板(サーフボード)持参で。
弟のサーフボード・・・
僕、2コ下の弟がいるんです。
今はいたんです、ってことになっちゃいました。
去年の夏に交通事故で亡くなりました。
FBで繋がってたんですけど
ここ数年サーフィンにハマってたらしいです。
茅ヶ崎かな?で海行ってる投稿を何度か見てました。
葬儀の時に来てくれた弟の友達(初対面の人ばかり)の中に
「サーフィン仲間です」って人達がいて、
向こう(関東にいた)ですごく仲良くしてくれてた人達だったんです。
向こうの家の片付けもしてくださったり
弟の持ち物(形見)を思いのあるみんなで分けてくれたりしたんです。
その時に「何か欲しいものある?」って聞かれて
ふと「あっサーフボード欲しいです」って言ってたんです。
ちょうどその頃東京でお店出す準備もしてたからバタバタで
「いつ持ってったら(東京の店に)良い?」と聞いてもらってたんですが
スケジュール合わずだったので
「しばらく預かって一緒に海連れてくよ」って言ってくれて
そのまま預かってもらってたんです。
春に宮崎行った時は、
宮崎でサーフィンができるなんて知りもしませんでした。
できる、どころかサーフィンのメッカなんですね。
それくらい疎かったんですw
で、偶然のサーフィン体験のチャンスに「やる!!」ってやったんです。
それで、「次くる時は板連れて(持って)きてやろ」
て思ってたんです。
春に宮崎行ったあと、その友達に連絡しました。
もちろんサーフボードを受け取りたくて。
短い東京出張の期間だったのでスケジュールなかなかだったんですが
なんとか受け取り(わざわざ持って来てくれた)できました。
新幹線で迷惑がられながら大阪に持って帰って家に置いてました。
結構デカくて邪魔なんですボードって。
サーファーの人が車移動する理由が分かりましたw
見つからないフィン
サーフボードにはフィンてのが必要なんです。 ←これも知ったばかり
サーフボードを持って来てくれた時に
「フィンが見つからなかったから買わないと」って言われました。
それがないと成立しないくらい重要なパーツなんです。
でもど素人な僕は、フィンなんてどこで入手したら良いやら・・・
大阪にもサーフショップはあるんですが行ったこともないし
そうこうしてるうちに火事でまったくそれどころではなく。
明日には出発っていう時にもフィンを買いに行く暇もないまま
「どうしよう?」状態だったんです。
と、いうより9割「サーフィンはまた今度にしよう」と思ってました。
ピーチ航空で行くんですけどボード積むのに片道5千円くらいかかるしw
当日着替えやら荷物の準備して、
弟(サーフボード)に「今回はごめんな」って言おうと思って。
そういや一度も開けてなかった事に気づいて
ケースを開けてみようと思いました。
ファスナーを開いた瞬間ビニール袋に入った何かがポトって落ちて、
なんか薄っぺらい羽みたいなのが出て来ました。
「ん?フィンてこれちゃうの?」
ファスナー開けた瞬間ポロっと出て来たフィン
と思って急いで写メ撮って、その友達にFBで送りました。
そしたら「それ!それがフィン!!どこ探してもなかったのに!!」
って返事が・・・
ウケました。
そういうやつだったんです、弟w
こういうタイミングでこういう事するようなお茶目なやつでした。
断固行きたい!
て言ってるような気がしました。
こっちは完全に「断固行きたい」やつw
「わかったわかった!!連れてくからw」
もちろん連れてくしかないですよねw
こうして身軽な宮崎視察にでっかい荷物が増えました。
めっちゃ迷惑なバス乗客
出会いは縁、縁は運命、キリさんという人。
8/8、火事から8日目、宮崎へ出発の日。
春の視察もまーちゃん(長友まさみ)にアテンドしてもらったんですが
今回ちょうどまーちゃんも関空から同じ便(1日1便だから確率は高い)で
宮崎行くスケジュールだったらしく、空港で待ち合わせました。
まーちゃんはサーフィンしません。
だからまーちゃんにサーフィン連れてってって言うのは無茶。
サーフボード持ってくし海行かなくちゃな・・・
でも出発まで時間ないしな、
とか思ってたら飛行機が遅延。
実は心当たりがひとつだけあったんです。
春に行った時にまーちゃんに飲みに連れて行ってもらって
別れてホテルに帰ったけど飲み足りなくて
その辺に歩いてる人に声かけて教えてもらった
近くのバーに飲み行ったんです。
その店のマスター(あまり喋ってないw)がサーフィンやってて
しかも前職で家具の仕事してたらしく
連絡先だけ交換してそのままだったんです。
つまりかなり遠い関係。
「お願い」するには気使いまくる距離感だったんですけど
もうこうなったら聞いてみるしかないと思って
電話してみました。
ちなみにキリ(切)さんという人です。
プルルルル
切「はい」
阪「お久しぶりです!」
切「ども、どしたんですか?」
阪「実は今関空で、実はサーフィンしたくて」
切「え!?はい・・・ちょっと待って」
1分ほど待つ
切「もしもし」
阪「はい」
切「明日休みにしたんで大丈夫っす!」
阪「え!?あ、ありがとうございます!!」
切「ちょうど台風来てたから波デカイっすよ!ま、いいか」
阪「え?」
プープープー ←電話切れてた
飛行機待ちのサーフボード
と、いうミラクルでもって翌日のサーフィンの予定が決まったのでした。
出会いは縁、縁は運命、
なにがどうなるかは分からないけど、じーっと待ってても何も起きません。
でも一歩踏み出すとつながる縁はつながるもんです。
この後キリさんとはかなり濃密な時間を過ごす事になるのでした。
あっそういう系じゃないですよ!!
2回目の宮崎はまたもやワンダーランド
2度目の宮崎上陸、空港からまーちゃんとタクシー相乗りでホテルまで、
その後(まーちゃんは自宅へ)もう一度合流して晩ご飯に行きました。
歩くミシュラン。テゲツーのボス
まーちゃんは「てげてげ通信」ていうとても人気でめっちゃ面白いメディア
通称「テゲツー」のボスでもあるんですが
とにかく美味しいお店を知ってる。
知り尽くしてます。
歩くぐるなび、歩くミシュラン、歩くビジネスオフィスです。(あくまで褒めてる)
めちゃめちゃ忙しい人なんですが
行くと時間作って相手してくれます。
そしてそれがめっちゃスゴイ繋がりになってくんですよね。
あとで登場する淡路島の「金山さん」もまーちゃんからのご縁なんです。
この夜もめっちゃ美味しい晩ご飯を食べる事ができました。
ものすごく面白い人と同席させて頂いたんですが
今回の話にはあまり関係ないのでご紹介はまたいつか。
宮崎の太陽、長友まさ美さん「まーちゃん」
まーちゃんとご飯を食べて(もちろん飲んで)ほろ酔い気分、
まーちゃんはそのまま「帰ってひと仕事あるから」と帰って行きました。
どんだけ忙しいねん!て忙しさ、いつもびっくり&尊敬します。
キリさんとランデブー(エロ話ではない)
まーちゃんと別れ、そのままキリさんのお店「Asia」へ
ASIAのドアめっちゃカッコイイ
サーフィンの話はほとんどなく(知らないしw)
宮崎の話、仕事の話などいろいろ話しながら飲みました。
宮崎の人は焼酎を水のように飲みます
「朝10時頃にホテル前で」
と約束して店を出たのは何時だろう・・・
日付が変わってだいぶ経ってたのは間違いありません。
だいぶ疲れてたので起きれるかドキドキしながら
ホテルに帰るとすぐに眠りにつきました。
なんとか起きてホテルを出て
キリさんにピックアップしてもらい海へ
青島です。
超初心者には恐ろしい波でしたw
そして楽しかった。
でもこれはサーフィンブログではないので
その話はまたいつか・・・
とにかくすごくビリビリくる時間でした。
キリさんが貸してくれた道具
サーフィンのことはよく分かりません。
波がどうこうとか言える立場ではありません。
でも、
とにかく青島ヤバイ。
東京、大阪、宮崎、流れる時間の違い
お昼過ぎ、海から上がると
「体冷やしに行こうか」
とキリさん、
「行きましょう!!」
と、どこ行くか知らんけど即答、
基本、旅先で誘われたら一切断りません。
未知なる体験ほど楽しいものってなかなかないですからねw
コンビニでおにぎりを買って
キリさんの車で話しながら山を登りました。
どこかは知りません。
駐車場?というか空き地?
に車を停めて近くのベンチでランチ。
ものすごくゆったり流れる時間と蝉の声
照りつける日差しを遮ってくれる木陰には
心地いい風が吹いていました。
木陰はとても涼しい風が吹いていました
ROOTS FACTORYは東京に小さなお店があります。
東京、大阪、宮崎、
日本に時差はありません。
同じ時計で動いています。
同じ時計なのに流れる時間がここまで違う
そんな話をしながら・・・
食後にキリさんが言いました。
「そろそろ体冷やしに行こうか?」
「行きましょう!!」
歩き出すキリさんについて行きました。
歩き出すキリさん
どれくらい歩いたかな
20分か30分か・・・
そこはこんな場所でした。
岩の上で飛び込むイメトレ中のキリさん、危ないってw
海で波と遊んだ後に、体を冷やしにくる場所だそうです。
この岩から飛び込んで遊んだりするそうです。
僕は怖くて飛べませんでしたけどw
自然と遊ぶ。
キリさんと行った奥の方は秘密のスポットらしく
他に誰もいなくて二人だけでしたが
川の手前の方には子供達が飛び込んで遊んでました。
連れて来てもらったのは僕の方?
海も山も川も空も、
いつもずっとそこにあるのに毎日違う
日々違うそれをその時々に楽しむ。
コントロールすることはできません。
波があればサーフィンをして
晴れていれば川遊び
雨の日は雨の日の遊び
3ヶ月前から準備してたから波に乗る!
そんな事は一切通じません。
波がなければ乗れない。
波があれば乗れる。
自然に身を任せて初めて遊べる。
サーフィンを語れるほど何もサーフィンのことは知りません。
でも生まれて今まで
そこそこに短くない時間を生きてきて
それがどういう事かを感じる事はできます。
弟の板を「連れて来てあげる」つもりで
今回唯一のやる事リストに入れたサーフィン、
実は連れて来てもらったのは僕の方?
そんなことを感じたキリさんとの時間でした。
夕方前、キリさんにホテルまで送ってもらい
シャワーを浴びて着替えました。
夜から予定がありました。
えっ?シチョー!?
テゲツーの秘密基地のお披露目会(だったかな?)
今回日程が決まったのはこの会があるのを知ったから
FBでお誘いが来て、
「ん?何これ楽しそう!」と思ったのがきっかけでした。
「来い」って意味でのお誘いではなかったと思います。
「一応お知らせ」程度だったんだと思います。
でもこれまた
「行くべきかも!!」って気がしたんです。
会場は裏路地に面した小さなお店。
場所がわからず少し遅れて到着、
小さな店内でごった返す人
まーちゃんを見つけました。
「あっお疲れー!!みんなを紹介するね」
と言って紹介してもらいました。
まーちゃんが目の前にいた人たちに話しかけました。
「こちら大阪から来た、家具作りたいおっさんの阪井さん」
「初めまして、阪井です。」
「こちら市長さん」
「こんばんは、どうも市長さん。」
「こんばんは」
「え!?」
その後も軒並みインパクトのある人だらけでしたが
いきなり最初が一番びっくりしました。
市長さんがいました。
なんと戸敷正宮崎市長
「大きな都市とは行政の距離感が違うから」
とか市長さんはおっしゃってましたが
普通にびっくりしますよね?
嬉しいカルチャーショックが一番印象的だった夜でした。
昼間のサーフィン体験があまりに楽しくて
キリさんに聞いちゃってました。
「明日はさすがに忙しいっすよね?」
「朝なら行けるよ!」
というやりとりで翌日は5時起き。
「サーフィンしに来たんかい!」
と自分で自分にツッコミましたw
その日もホテルに帰って一瞬で眠りに落ちました。
海は広いな大きいな。これが本当のサーフィンの世界か!
翌朝の海は昨日と違ってとても静か
朝焼けの青島ビーチ
知ってました?
初心者はある程度波がある方が乗れるんです。
びっくりでした。
初心者ほどちいさな波なんかと思ってたら
小さい波に乗るのはそれはそれで技術がいるんです。
波が大き方が乗りやすいのは
波の力が強いから。
危ない危なくないは別の話だそうですw
朝3時間ほど海に入った後
「せっかくだから帰りにポイント見て行く?」
と言って連れて行ってくれました。
車でしばらく走って、
なんの目印もない小道をずんずん
たまに通りすがる車とはすれすれ。
しかも車止めて窓開けて「あっどうも!今日はどう?」
みたいな会話、
「うおーサーファー感スゲー!!!」
とテンション上がりましたw
やっとついた場所は結構車も止まっていましたが
昨日とさっきまでいた場所とは全然様子が違います。
「波がない」と言う人達の後ろに見えてるのは
「めっちゃデカイけど・・・」って波。
「昨日はいい波がきてた」ってことは・・・
昨日来てたら今この世にはいませんね僕w
そこは一般人立ち入り禁止(暗黙のルールで)の場所らしく
乗ってる人たちも明らかに別次元でした。
いいもん見せてもらいました!!
ありがとうキリさん!!
成り行きで呼ばれる?市役所にw
10時半に約束があったので
急いでホテルに戻ってシャワーを浴びて
宮崎市役所に行きました。
宮崎市役所
なぜ宮崎市役所か?
昨日市長さん以外にも行政関係の方がたくさんいて
火事で工場が焼けた話
場所を探してる話
そんな話をしてたら
「とりあえず役所においで」と呼んでもらいました。
本当にびっくりする距離感、
「なんか良いな」ってめっちゃ思いました。
すごく為になるお話を聞かせてもらった有意義な時間でした。
真剣に話し過ぎて写真撮り忘れましたw
とっても美味しい廃校のタイ料理
2時間くらいいたのかな?
まーちゃんが市役所に迎えに来てくれました。
車に乗り込んで向かったのは
廃校(小学校)を丸ごと使った施設(でいいのかな?)
廃校をリノベーション
キャンプ場やサーフショップやタイ料理屋さんがある
なんだかとんでもファンキーな場所でした。
ここでもものすごく濃い素敵な時間を過ごしたんですが
あまりに長くなっちゃうのでまた別の機会に。
タイ料理、めっちゃ美味しかった事だけお伝えしておきますw
めっちゃ美味しかった廃校のタイ料理屋さん
高級ブランド杉、飫肥杉の加工場とオビダラリー
お腹もいっぱいになって次に向かったのは
飫肥杉の加工工場、
飫肥杉(おびすぎ)っていうのは宮崎の特産の杉材
油分が多くとてもしなやかで良質な杉で
かなりのブランド杉なんです。
今回メインな視察先のひとつでした。
印象は、
とんでもなく大きい。
でした。
飫肥杉の原木を加工してるところ
ためになるお話、業界のお話、
すごく色々聞かせて頂いたんですが、
詳しい内容は内緒ですw
加工場を後にして次に向かったのは飫肥城。
飫肥城は前回にも行ったんですが
飫肥杉でつくった製品の展示販売をしてるギャラリー
「オビダラリー」
オビダラリーってカワイイ名前ですよね
時間の都合で前回は「オビダラリー」さんには行けなかったので
今度こそはって事で行って来ました。
ちなみに加工場の場長さんの描いた絵も飾ってあるって聞いて
見て来ました。
すごい絵でした。
工場長の絵
欲しい・・・
ポツントアブラツ。ヒトリボッチ・・・
まーちゃんは次の予定があったので
夕方頃に油津で降ろしてもらってお別れ
まーちゃんが予約してくれた宿(民宿?)の前で降ろしてもらい
まーちゃんはまた次の仕事に旅立って行きました。
ほんまにどんだけ忙しいねん!!w
油津商店街、
今日本で最も注目されている商店街らしいです。
あとで知ったんですが・・・
行政と民間が協力して活性化を計った商店街で
最も成功した事例の場所なんだそうです。
ものすごく活気があって、
楽しい商店街だったんですが
ひとりぼっちは寂しい・・・
どこに行くかも知らなかったので
なんのプランも用意してませんでした。
このままではせっかくの宮崎の夜が
油津の夜が寝るだけで終わってしまう。
それはあまりに寂しい!!
と思ったので
FBに投稿しました。
「ひとり油津で寂しいので誰か遊んでください。」
とはいえ夕方にいきなり投稿しても
宮崎にそんなに知人もいないので
もちろんかなり期待薄。
とりあえずひとりで遊ぶ場所を探そうと
民宿に荷物を置いて散歩に出ました。
道を歩くお姉さんに声をかけて
「ひとりでご飯食べれる美味しいお店どこですか?」
って聞いたら数件教えてくれました。
その前に男の子にも声かけたんですが
「すいません、滅多に外でなくて!今から飲みに行くんですけど」
って言って目の前のお店を指差されたので
なんとなく他を探すことにしたんですw
教えてもらったお店の一軒に入って
お刺身をいただきました。
めっちゃ美味しかったアジの造り
めっちゃ美味しかったんですが
「美味しいね!!」っていう相手がいないw
隣の熟年カップルさんと少し話はしたんですが
その日の店内は大忙しで
あまりひとりでゆっくり飲む感じでもなかったので
他も行ってみよう。
とお店を出ました。
あてもなく油津商店街近辺をうろちょろしてると
怪しげな雑居ビルの中に若いお洒落なカップルが入って行きました。
お!なんかひとり飲みで楽しめそうなにおいがする。
とそのビルに入ってみました。
そのカップルが入っていかなければ入ることはなかったでしょう。
大阪や東京では絶対近づかない系のビル(2階建の小さな雑居ビル)に
勘を頼りに突入しました。
そのビルの中でも一番入りにくかったお店に入りました。
中がまったく見えないw
大当たり!!
木のあなさんオススメです
めちゃ安いしめちゃ美味しい!!
造り3種盛り
でも、ここはもっと大忙し
ひとり飲み向きではなかったです。
「今度誰かと来よう」と思いながら
2杯ほど飲んで何品か食べて(結構飲んでる?)出ました。
カルボナーラ
野生児ネジくん登場。
その後まだ寝る時間には早かったので
夕方散歩してて気になってた怪しい建物のバーに突入。
これまた中がまったく見えないお店
ジャズの流れるいい感じのお店でした。
「あっそうか!ひとりで飲むならバーだ!」と
今更なことに気づいて
「よし、今夜はここで仕上げ(なにがやw)よう!」
スコッチがいっぱいのお店でした
とか思って飲みはじめた頃、
FBにコメントが!
なんと前回の宮崎視察でまーちゃんに連れてってもらった
野生児「ネジくん」からコメントが!!
他にもコメントはもらってたんですが
「無理だー」系のコメントだったんです。
唯一の「行っちゃおうかなー」コメントにテンション上がりました。
旅先の偶然ほど楽しいものはない!!
若干眠たかったけどこんな楽しそうなことを逃すのは嫌ですw
早速ネジくんと合流しました。
ネジくんは宮崎で
海水から塩をつくってる塩職人
でいいのかな?
塩をつくってるのは確かなんですが
職人て表現では言い表せないすごい人。
ひと言でいうと変態です。
ちなみに「変態」は僕には相当な褒め言葉です。
ネジくんはこんな人です。
野生児ネジくんとまーちゃん
ネジくんと合流して
ネジくんのお友達のやってるバーに連れてってもらいました。
漁師さんのBAR
ネジくんは車(軽トラ)で来てくれたのでウーロン茶でしたが
かなり酔いが回ってる僕とまったく遜色ないテンション。
さすがでしたw
マスターとネジくんと3人で盛り上がったんですが
このマスターなんと昼は漁師さん!
「最近船もう一隻買ったから古い船誰か要らないかな?」
とかなんだかとんでもない話が出ました。
「いる!!」と僕w
「でも免許ないっす!!」
「免許こっちで取れるよ」
とかって話してて
「じゃあ免許取るから船ください!」
とか話してました。
他愛ない冗談みたいな会話、
とても楽しかったです。
もちろん真面目な話もしながら。
この夜、ネジくんとの会話は本当に楽しかった。
「ワハハ」の楽しさだけでなく
「仕事ってなに?」「生きるってなに?」みたいな
普段からずっと追いかけてるようなテーマの
すごく突っ込んだ場所での会話をしました。
船の話と下ネタとごっちゃ混ぜでw
ネジくんこれでシラフですw
楽しい時間はあっという間に過ぎます。
夜も更け宮崎では深夜のまだ先の時間
全てが寝静まった真っ暗な空の下
「ネジくん来てくれて本当にありがとう!!」
「今度は飲もうね!!」
と挨拶して別れ、民宿に帰りました。
とても楽しかった油津の夜、
冗談交じりの会話からも現実は生まれるもんです。
まさかこの後本当に船舶免許取るとは・・・
もひとつ追加、宮崎ミラクル!
翌日も旅先ミラクルは続くのですが、
本当にエンドレスになっちゃうのでその話はまたいつか。
でもあとひとつだけ印象深かったエピソードを。
翌日は帰阪の日、
カクカクシカジカで油津から青島までひとりで行くことになったんです。
電車は走ってるんですが本数はとても少なめ。
時間的にわりと急いで行かないとって事情があって
ヒッチハイクを試みたんです。
ハタチくらいの若者だったらヒッチハイクも絵になりますが
イイ歳のおっさんのヒッチハイクは怪し過ぎ
こんなの怪しくて乗せらんないw
自分が車乗ってても僕みたいなの乗せないですねw
分かっててなんでやったのか分かりませんが
変に歩いちゃって駅からも遠くなって
ヒッチハイクしか無理やろ?的な場所に居ちゃってたんです。
「こりゃーもう信じて待つしかないな」
とか思いながら直射日光にポーッとなりかけてたら、
キキーッ
と音がして
止まったんです。
バスが・・・
もちろんバス停でもなんでもない場所です。
止まってくれたバス
「青島」って書いた紙持ったおっさんは
車は止まってくれなかったけど
バスは止まってくれました。
宮崎アツイっす!!
旅の終わり、どこで誰がなにをするか?それが答え。
そんなこんなの宮崎視察の間
ずっと考えてたこと
探してた答え
「なんの為に宮崎に行くのか?」
帰りの飛行機で見つかりました。
自然たっぷりの環境
海と共に生きるサーフスタイル
突然現れる市長
飫肥杉の巨大な加工場
塩づくりの大好きな変態ネジくん
船あげるとか言ってる漁師のマスター
ヒッチハイクで止まるバス
たくさんの印象的な出来事から確信したのは
ぜったい淡路島に工場創ろう。
でした。
宮崎大好きです。
宮崎が良くないから淡路島、とかじゃ断じてないです。
宮崎大好きはもっと増したので
いつか宮崎にも拠点をつくります。
今回の視察で感じたのは
どこで誰がなにをするか?の大切さ。
ルーツファクトリー工房が大阪にあった理由。
第3話で書いたように、場所に理由はありませんでした。
僕は大阪生まれなのでだいたい大阪にいました。
浪速区にすでに借りている倉庫がありました。
それが最初の理由でした。
大阪は大好きです。
暑苦しいほどにあたたかい人がたくさんいて
間違いなく日本一濃い街だと思います。
家具は使う人のためのもの
使う人の近くにいたい。
という思いがありました。
オーダーメイドの家具屋さんとして
製作の現場はお客さんのなるべく近くに欲しい。
そう思っていました。
今でも90%くらいはそう思っています。
「創る」と「作る」の違い。
「お客さんの近くで作りたい」
のではなく
「お客さんの近くで創りたい」
んだという事に気づきました。
作る場所と創る場所は必要なものがだいぶ違います。
「創る場所」は増やします。
家具は使う人の為のもの
創る場所は使う人に近い方が良いと変わらず思っています。
作る人のための場所
じゃあ、作る場所はどうなんでしょう?
使う人に遠い必要はないですが、近い必要はありません。
遠い近いはただ単に「コストの問題」だと思います。
遠くて高いなら、近くて安い方が良いかな?くらい。
そこは本質的な要素ではなくて相対的な要素だと思います。
じゃあ作る場所はどこが良いんでしょう?
作る場所は作る人のための場所。
今は製作してくれるとても優秀なスタッフがいますが
一時期すべての家具を僕が作っている時期が数年間ありました。
工房で家具のリメイク作業中
「家具作りたいおっさん」が生まれたのもその頃です。
自分が職人として家具を作っていた時に感じた様々なストレス
「こうだったら良いのに」と思っていた希望
「こんな場所で作りたい!!」と思える場所、
作り手としての理想の環境の工場を創りたい。
そう思ったんです。
それともうひとつ、
「ROOTS FACTORYの家具はこんな場所で作られていて欲しい!」
使い手としての理想の場所も大きく意識しました。
お客さん側からの目線です。
どっちも完全に僕目線です。
誰か特定の人を想定してはいません。
特定の状況から考えてはいません。
あの日偶然押されたのはリセットのボタン
火事は本当にびっくりしました。
ピンチに強い力と言ってもショックだったし
長い時間かけてできあがっていた場所と環境でした。
長くやってると良い要素も良くない要素も分かります。
でも普通の状況では徐々にしか変えていくことはできません。
火事で物質的なものはほとんどすべて失くしました。
でも技術や記憶や大切な人の繋がりは何も失くしていません。
昔「たまごっち」で言われてた「命にリセットボタンはない」ということ。
「生きる」にも「ライフワーク」にもリセットボタンはありません。
普通は・・・
「ピンチはチャンス」という考えが大好きです。
今回の状況はどう考えてもピンチw
それをチャンスに変えるには「当たり前」の見方を変えること。
第3話のクルージングのように。
宮崎に来てまたさらに目線が変わりました。
今回の火事で失ったものの反対側。
運命のリセットボタンが押された。
これだと思いました。
なにもできない時はなんでもできる時でもある。
荒野の砂漠に輝く街を創ろうとした人達がいました。
笑われて馬鹿にされましたが、
その街は実際にできてしまいました。
なにもできなくてなんでもできる今、
運命のリセットがされて明日がまったく自由になった今、
一番強く思ったことは
自分が働きたい場所を創ろう。
でした。
それで僕が「作り手」ポジションな時に一番居たい場所を考えました。
それが淡路島だったんです。
だから淡路島に工場を創ろうと決めました。
今までも「淡路島いいなー」とは思っていたけど
それを実行する機会はありませんでした。
火事になって急に実現の可能性が出てきたら
「本当にいいのかな?」とすごく悩みました。
でも、宮崎からの帰りの飛行機の中で
ポンッ!!
と答えが繋がったんです。
ありがとうまーちゃん!!
ありがとうキリさん!!
ありがとうネジくん!!
ありがとう漁師のマスター!!
ありがとうバスの運転手さん!!
ありがとう宮崎のみなさん!!
ありがとう宮崎!!
巨大スギッ!!飫肥杉
大阪に戻った僕はその日から
実際に淡路島に工場を創ることを考えはじめました。
理想を現実にしていくために。
つづく・・・
「家具作りたいおっさん」阪井
Follow @Nobuaki_Saka_i
お正月SP連載ブログ 全12話
〜ROOTS FACTORY火事からの5ヶ月のキセキ〜
2016年7月31日、火災でほとんど全てを失くした絶体絶命のピンチから5ヶ月、たくさんの優しさとご縁に支えられ「ありがとう」では到底足りない感謝の気持ちと万感の思いを込めて綴った5ヶ月間のキセキです。
第1話:え?まさかウチが!?火事は突然に
第2話:開けない夜はない。信じて進む大切さ。
第3話:出会いと別れ。現実、それは過酷で果てしなく、残酷で無慈悲?
第4話:宮崎へ行く理由。どこで誰がなにをするか?
第5話:宮崎から戻ってからの1ヶ月。愛媛に淡路島に授業に谷4に船。
第6話:やっとはじめられた片付けと、長い長い長い待ち時間。
第7話:GAME OVER寸前!やっとバトンをもらえたリレー走者とタニヨンベース
第8話:宮崎からの偶然の連続。とんでもない割烹「和楽」
第9話:季節とともにリズムが変わる。たくさんの気づきと…
第10話:衝撃的な大失敗!決死のプロモーション大ゴケ!!でも…
第11話:店長浜ちゃんの卒業と一風変わった求人。気持ちの距離を縮めたい。
第12話:最高の5ヶ月間の体験。全ては縁でできている!
「MONPE STOOL」について詳しくはこちら(オンラインショップへ移動します)
関連記事