真冬の都会大阪で超希少な甲虫を発見?!博物館へ問い合わせてみた結果・・・


こちらの記事は、ルーツファクトリー特派員に任命された”暮らしを楽しむ達人”によるブログです。ルーツファクトリーのテーマでもある「暮らしを楽しむ」を題材に、個性あふれる特派員たちが自由なトピックを展開!本日の担当は、ふんづまり子特派員!自宅マンションの中庭で絶滅を危惧されている”ヒョウタンゴミムシ”らしき甲虫を見つけて・・・!?




2019年12月29日、18時。夕飯時だというのに全くお腹を空いていなかった私達ファミリーは、マンションの中庭で縄跳びをしたりして腹ごなしをしていた。


超貴重映像!数十年ぶりに2重飛びに挑戦する私。





軽やかに飛んでるつもりなのに、顔は必至。そして、いくら動いても小腹さえ空かない、動きの鈍い胃袋。年齢を重ねるって、せつないですね。


「この際、夕食なんて食べなくてもいいんちゃうか・・・」と、諦めかけていたその時です。娘6歳が突然大声で



「虫がいる!!」



と、地面を指さし叫びました。


虫に全く詳しくない私は“虫ぐらいおるやろ…”なんて思いましたが、今は冬。カミキリムシ似の我が夫は「こんな季節にか!」と興味深々で、娘の指さす方を見下ろした。


そして、その虫を見るなり「こここ、これは!!!ヒョウタンゴミムシや!!!」と大興奮。


ヒョ、ヒョウタンゴミムシ・・・???


聞けば、絶滅を危惧されている甲虫の1種で、大阪では長い間確認されていないらしい。そもそも本来は海浜の砂地に生息しているらしく、そこそこ都会なこのマンションの中庭に居ること自体不可解なのだそう。


その、超貴重かもしれないヒョウタンゴミムシがこちらです。どうぞ。





あ、間違えた。誰がヒョウタンゴミムシやねん。


ちゃうちゃう。こちらです。どうぞ。





これです。この子がその、ヒョウタンゴミムシ?らしいのです。もーね、娘6歳とバカ息子3歳は大喜びですよ。


ちなみに、“ヒョウタンゴミムシ”をググると、こんな画像が出てきます。





・・・似てるかな…。素人にはさっぱり分からへん。


怪訝な顔をする私の横で、娘6歳とバカ息子3歳は「この凄い虫、飼いたい!」と大喜びです。


・・・知ってます?


我が家には既に、虫かごが2つ。カブトムシの幼虫が合計5匹と、そこに大量発生してしまったコバエが数十、いや、数百匹・・・。さらにこのヒョウタンゴミムシまで仲間入りさせるというのか…。


取り敢えず、これから夕飯を食べなければいけないし、明日大阪市自然史博物館へ連絡するとして、一旦小さな虫かごの中に入れました。





・・・次の日・・・


まずは、大阪市立自然史博物館へ電話。しかし、その日は12月30日。年末年始のため休館しているようです。なので、メールを送ることにしました。メールの内容は、下記の通り。


──────────────────────────────

『友の会・会員の〇〇〇〇と申します。
2019年12月29日18時頃、自宅マンションの中庭でヒョウタンゴミムシのような甲虫を見つけました。
大きさは2cm弱。植栽の下草、砂地が露出している周辺で発見しました。

自宅は大阪市〇〇という、市街地のど真ん中です。
植栽の手入れで運び込まれた土に紛れて流入したのかと思われますが、珍しいので念のためにご報告します。
生きた個体を飼育中なので、必要であれば博物館に持参も出来ます。

よろしくお願いします。』

──────────────────────────────


そうです。カミキリムシ似の我が夫は、大阪市立自然史博物館の友の会の会員なのです。どんだけ虫好きやねん!


しかし、ただの日常が非日常になり、私とチビ2人がワクワク出来るのも事実。取り敢えずこの場でお礼を言っておきます、サンキュー!


年末やし、いつ返事が来るか分からない。でもまずはこの子に食事を与えなければ。ということで、肉食のヒョウタンゴミムシ?に、ソーセージのかけらを与えました。


そして、私たちは出掛けることに。


外出中も、娘6歳とバカ息子3歳はヒョウタンゴミムシのことで頭がいっぱいのようです。


「ヒョウタンダンゴムシ、元気かな!」
「エサ食べてるかな。」
「ずっとうちで飼いたいよね~」
「博物館に連れて行くの、嫌やね~」


午後になって、私のiPhoneに1通のメールが届きました。そう、待ちに待った大阪市立自然史博物館からのメールです。


まさか、こんなに早く返事が来るなんて。年末で休館日やのに!すごい!!!


みんなで「世紀の大発見やし、すぐ返事来たんちゃう?」「今すぐ持ってきてって書いてたらどうする??」とワクワクしながらメールを確認。


それでは皆様。一度深呼吸して、はやる気持ちを落ち着かせてからお読みください。


『大阪市立自然史博物館です。
質問のメールをありがとうございます。
昆虫研究室の初宿学芸員に答えてもらいました。

初宿学芸員の答え
──────────────────────────────
画像拝見しました。これは、ヒョウタンゴミムシではなく、これはオオゴミムシと思います。
淀川の河川敷でよく見られるゴミムシです。なぜか橋の上で大量に見つかることがあるので、おそらく陸にあがる性質があるのでしょう。その流れで市街地まで歩いて行く個体がいるのではないかと思います。
──────────────────────────────

このような答えでいかがでしょうか。
街中で見るのは珍しいと思いますが、お住まいの地域での記録は普通とのことでした。』



・・・

・・・

・・・



普通!!!!



_| ̄|○ ガクッ


というわけで、ヒョウタンゴミムシ改めオオゴミムシ君は、晴れて我が家の一員となりましたとさ。





おわり。






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