2021-10-11

大きな婚礼タンスをリメイク〜タンスの分身のような小さな引き出し〜

9月23日に放送された『かんさい情報ネットten.』の『アナタの味方！お役に立ちます！』のコーナーで、婚礼タンスから3つの家具にリメイクさせていただきました。

ご依頼者様からリクエストいただいて製作したお仏壇とおままごとキッチンについては、先週詳しくご紹介しました。

今回は、ルーツファクトリーからご依頼者様のお母様へサプライズでお贈りした”小さなタンス”のお話を書きたいと思います。

まず、ご依頼者様からは第一のご希望としてお父様のお写真を飾ることのできるお仏壇をリクエストいただき、「もし可能であれば〜」とお子さんが遊べるおままごとキッチンもご希望いただきました。

どちらもかなり難易度の高いリメイクとなりますが、阪井（ルーツファクトリー代表）は無茶振りが大好き！というだけあって、そこはまったく問題にしていませんでした。

ただ、一つ気になることがあったと言います。

それは、その2つは元のタンスとは全く形の違うものになるということ。

婚礼タンスの持ち主であるお母様が、家具をお引き取りした際に寂しそうな表情をされていたことが気がかりだったと阪井は言っていました。

お母様が旦那様と一緒に何回も何回も展示会に通って選んだという婚礼タンス。その当時のことを振り返って「嬉しかった」と仰るお母様のお顔から家具への思いがひしひしと伝わってきて切なくなりました。

そこで、阪井はお母様のために何か作ることはできないかと考えます。なるべく婚礼タンスの見た目をそのままに、でも大きさは控えめで場所をとらないように、ずっと使っていただけるような何か…

熟考の末、整理タンスの上部にあった小さな引き出し3つを”そのままの形”で活かし、小引き出しを作ることにしました。

そうして出来上がったのが、ご依頼者様ご家族に「小さなタンス」と言っていただけるほど元のタンスの面影を残した小引き出し。

こちらです！

いかがでしょう、まるで元々婚礼タンスの分身のような上品な小引き出しが完成しました。

よくよく見ていただくとわかると思うのですが、天板や台輪にも元のタンスの部材を活かしています。

天面は新しい材料で製作したのですが、タンス天板の見附部分を取り付けて面影が残るようにしました。

また、台輪は小さな引き出しとバランスが合うように少し高さをカットして使用しました。

見た目はそのままに、でも使い心地はより良くなるように、引き出し内部には新しくスライドレールを仕込みました。

スライドレールを取り付け、引き出しがスムーズに出し入れができるようになったのはもちろんのこと、ストッパーが付いているので出しすぎて引き出しが落ちてしまうということもなくなりました。

納品時、他2点の家具とは違ってサプライズでお披露目したこちらの”小さな引き出し”。

サプライズは大成功！お母様は顔を覆って喜んでくださいました。

後日、ご依頼者様にインタビューさせていただいた際には「小さなタンスがあることでタンスが無くなった感じが全くしないから嬉しい！」とご感想をいただきました。

また、お母様は毎日のように引き出しを開け閉めして整理するのを楽しんでいらっしゃるそうです。「ウキウキしながら『何を入れよう』って言うんですよ〜」とご依頼者様からその様子を教えていただき、とても嬉しくなりました。

当初は”リメイク”に少なからず抵抗を持っていらっしゃったのではないかなと思うのですが、お母様にとって毎日向き合うのが楽しくなるような、そんな家具になって何よりです。

ご家族の思い出が詰まった家具が、これからも末永く活躍し続けますように。

（一緒にリメイクしたお仏壇とおままごとキッチン↓こちらもぜひご覧ください♪）