3枚扉の婚礼タンスを2枚扉に。鏡付き扉を移植して使うためには!?
先日ご紹介した、婚礼タンスからテレビ台にリメイクさせていただいたお話。こちらには外伝がありまして。
記事内にもチラリと書きましたが、3枚扉の婚礼タンスのうち、扉1枚分はテレビ台にリメイクし、もう扉2枚分はタンスとして使用したいとお客様からご希望いただいていました。
こちらの婚礼タンスは、扉1枚分と扉2枚分で本体が分かれていました。ただ、天板と台輪はひと続きになっていたため、カットする必要がありました。
側面も、内側になっていた部分は仕上げが施されていなかったのですが、そちらに関しては「タンスの横にくっつけて置くから見えないし、そのままで良いよ」とのこと。
なるべく金額を抑えたいとご希望いただいていたので、こちらの本体はお預かりせず、天板と台輪のみお預かりして加工することになりました。
と、ここで。
片開きの扉(テレビ台にリメイクする予定の扉)についていた鏡を指差して、お客様が「この鏡って、こっちのタンス側に移すことできますか・・・?できればタンスで使いたくて・・・。」と仰いました。
婚礼タンスの鏡は、扉に両面テープなどで強力にくっついていることが多いので、そう簡単に外すことはできません。「でも、扉ごと差し替えれば可能かもしれない」と言う家具作りたいおっさん。
そうか!鏡がついている左端の扉を中央の扉と差し替えればいいんだ!
私は、なるほど、と手を打ちました。
しかし、私とは対照的に悩みの表情を浮かべる家具作りたいおっさん。どうしたんすか?と聞くと「う〜ん、蝶番の仕様が違うかもしれなくてね。」と言います。
Oh!蝶番の仕様!
私もルーツファクトリーに入って3年半、蝶番にも様々な種類があることを知りました。
今回のタンスに付いていた『スライド蝶番』でいうと、↓のように3つのタイプがあります。
全かぶせタイプ:側板の全てに扉がかぶさっているタイプ
半かぶせタイプ:側板の半分に扉がかぶさっているタイプ
インセットタイプ:側板より内側に扉が入っているタイプ
スライド蝶番イラスト
んぬぬぬ・・・?この3枚の扉の仕様が違うの・・・??
よくよく見てみると、左右の扉は側板の中に入っていて、中央の扉は手前に出ています。そうか!左右はインセットで、中央の扉はかぶせだ!!
鼻息荒げて家具作りたいおっさんに答えを求めると、
「いや、左右が全かぶせで、中央は半かぶせやな。」
え??
どうやら、インセットに見えても実は手前に出てきている側板は本当の側板(?)ではなくて、蝶番の機能的には全かぶせ、ということがあるらしい。む、難しい!まだまだ修行が必要です。。
とにもかくにも、左右の扉と中央の扉の蝶番は、仕様が違いました。
ということは・・・
鏡がついている左の扉と中央の扉は差し替えられない!!
なんですってー!?
そのことをお客様に伝えると、難しければ、全然いいです!と仰いながらも肩を落とされている様子。うぅ。
私は立ち尽くしてしまったのですが、しかしその横で家具作りたいおっさんは何かを考えている模様。まだ方法があるというのでしょうか?
今度は蝶番の位置を確認し始めました。どういうこと?と思っていると、
「扉を上下逆さにすれば、いけるかもしれない。」
と家具作りたいおっさん。
おぉっ!?!?
そんなことができるのでしょうか!?でも、たしかにお客様の婚礼タンスは扉が上下で同じ形に見えます。ええぇ!?できるの!?
おっさんは「これで上手くいかなかったら残念ですが・・・」と前置きしながら、扉を外し始めます。
そして上下逆さにし、右端の扉と差し替えると!
ぴったり!!
なんと、鏡付きの扉を移すことができました!
さらに、右側の扉に付いていた戸あたりを移植します。
そして見事、扉を完全移植することができました!
「すごーい!ありがとうございます!!」と喜んでくださるお客様。お客様の笑顔、プライスレス。
あ、タンスを別のお部屋で使えるように、その後天板&台輪もバッチリ加工しましたよ。鏡付き扉の移植が印象的過ぎてその話だけになってしまいましたw
家具のリメイクはもちろんのこと、このように細々とした家具のお困りごとのご相談も承っているので、何かありましたらお気軽にお問い合わせくださいね(^^)
ルーツファクトリー東京店長
ユリマタタ
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