リメイクして残す価値はある?ない?買い取り値の付かない家具の価値


先日、家具のリメイクをご依頼いただいたお客様のもとへ納品に伺った時、「阪井さんにあの時この家具を残した方が良いと言ってもらって良かったです!危うくゴミになってしまうところでした…」というお言葉をいただきました。


“阪井さん”とはルーツファクトリーの代表(家具作りたいおっさん)のことで、”あの時”とは家具のお引き取りに伺った時のこと。”この家具”とはリメイク前のタンスのことでした。


リメイクさせていただいたタンス
(リメイクさせていただいたタンス)


実は、当初お客様はタンスのリメイクについてお悩みのご様子でした。


というのも、お客様はリメイクについてお問い合わせいただく前に誰か引き取り手がいないか探されていたそうなのですが、リサイクル業者さんには「こんなものは買えない」と言われてしまうこともあったのだそうです。


亡くなったお母様がご生前愛用されていたというタンス。


リメイク前のタンス
(リメイク前のタンス)


形見として残しておきたいという気持ちはあるものの、業者さんの物言いに果たして残しておく価値があるのかと心が揺らいでしまったとのことでした。


しかし、阪井はタンスを見た瞬間その価値をお客様に力説。


とても良いものだから捨ててしまうのはもったいないとお伝えしました。


たしかにすごく立派で、飾り彫りなどを見ても唯一無二のものだと感じますよね。


美しい装飾が施されたタンス


でも、中古で売ろうと思ってもなかなか買い取ってもらえないのもまた事実だと思います。価値あるものが必ず売れるとは限りません。


家具工房を始める前にリサイクル業もやっていたという阪井は、”価値あるものに値段を付けられない”というジレンマに悩まされたこともあったそうです。


だから、そういった価値あるものをリメイクによって守れるのは嬉しいというかなんというか…


ただ、どんなに高級なものであっても、ルーツファクトリーでは「高級だから」という理由だけでリメイクを勧めはしませんが。(なぜならリメイクはとっても大変な作業なので、お客様の「リメイクして残したい!」という思いに触れてこそその大変さを乗り越えることができるからです)


家具リメイクの作業風景


そんなこんなで、お打ち合わせ時にそのタンスの価値を再確認されたお客様は「やっぱり使い続けたい。でもそのままでは自宅に持っていけない。」とルーツファクトリーにリメイクをご依頼くださいました。


そして、お客様のご希望をヒアリングして、美しいタンスから3つの家具に生まれ変わりました。


リメイクの詳細についてはまた別のブログで書きますが、それらの家具は冒頭に書いた通りお客様に「リメイクをお願いして良かった!」と喜んでいただけました。


お客様のタンスを活かしてリメイクさせていただいた家具


私たちとしても、素敵な家具がお客様のもとで活躍することをとても嬉しく思います!そのためにリメイクという形でお手伝いさせていただいたのだからなおさらです。


価値あるものとは何なのか、大切にすべきものは何なのか、そういうことをジャッジするのって、難しいようで実はシンプル。


手がこんでいるもの、高い技術で作られたもの、希少なもの…様々な価値の解釈があると思いますが、あなたが「イイ!!」と思うもの、それは間違いなく価値あるものです。


どうかご自分の気持ちに正直に。・・・なんて、ついアツくなってしまいました(^^;)


さて、素敵なタンスを活かしてリメイクした家具たちの詳細は来週のブログでご紹介予定です♪ぜひ楽しみにしていてくださいね!





ユリマタタ
ルーツファクトリー東京店長
ユリマタタ


素敵に大変身!思い出の婚礼箪笥(婚礼家具)のリメイク実例をご紹介!

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