昭和初期の三面鏡をレストア。部材が朽ちて塗装が傷んでいたけれど…
歴史ある三面鏡をレストアさせていただきました。
こちらはお客様のお母様が使っていらした三面鏡だそうです。
古屋になっていたお家を整理していたら見つかったそうで、ルーツファクトリーにレストアのご相談をくださいました。
昭和初期から使われていたそうで、「ひどく傷んでしまっているんです…」とお客様。壊れた部分を修繕して、ボロボロになってしまっている塗装も綺麗にしてほしいとご希望いただきました。
たしかにかなり傷んでいますが、同時に長い年月を積み重ねてきた家具ならではの趣も感じます。綺麗に直して再び使えるようになったらどんなに素敵でしょう。
お客様は「こんなに傷んでいて、修理することはできるのでしょうか。」と心配されていましたが、おまかせください!バッチリ再生させます!
三面鏡をお預かりしたら、まずは家具の状態を隈なく見て、それから分解を始めます。
それも、けっこうガッツリ分解します。
え?そんなに外しちゃって大丈夫?修理だったら壊れてるところを直していけばいいんじゃないの?
と、思われるかもしれませんが、”補修”ではなく”再生”なので、根本から徹底的に直していきます。
分解することで隅々まで手が届く意味合いもありますが、表面だけではなく木自体が朽ちてしまっているところもありました。
そういったところは表面を磨くだけではどうにもならないので、一度外してから然るべき方法で接合し直すのです。
剥がれかけてしまっていた塗装も、このようにすべて剥がして磨き上げます。
塗膜の除去は、やりすぎると木自体を傷つけてしまうので、そのあたりの加減も大切です。
丁寧に作業を進めていく必要があるので、時間もかかるのですが…その甲斐あって、とても綺麗に仕上がりました。
レストア後の三面鏡はこちらです。
元の趣深い味わいはしっかり残しながら、まるで傷んでいたとは思えないほど綺麗に蘇りました。
どこに傷があったのか、探してもわからないほどですね。
ちなみに、こちらの脚は実は折れてしまっていたのですが、強度面も含めてバッチリ修復しました。
外観はもちろんのこと、引き出しなど内部も元の素材を生かしながらレストアしました。
生まれ変わった三面鏡をお客様のもとへお届けすると、「こんなに綺麗にできるなんて!」と感激していらっしゃるようでした。ふふふ♪
何十年もの時を経て、たとえ傷んでしまった家具だったとしても、レストアでこのように蘇らせることができます。
「もう使うことはできないのかな…」と諦めてしまう前に、ぜひご相談ください(^^)
ルーツファクトリー東京店長
ユリマタタ
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