2019-06-17

反りがあっても大丈夫。無垢一枚板の和裁用作業板を収納棚にリメイク！

ROOTS FACTORYではお客様の思い出の家具のリメイクを承っています。

様々な材料、様々な仕様の家具についてお問い合わせいただきますが、長年の経験をいかして、それぞれの家具、そしてお客様にとってベストな方法でリメイクをしています。

特に無垢材の家具は、ある程度自由に切ったり削ったりできるので、できるリメイクも様々。選択肢が多い分、お客様が何を大切にされているかをしっかりと見極めなくてはなりません。

今回は、リメイクで無垢材から収納棚を製作させていただいたお話をご紹介します。

ある日、東京店シモキタベースにお客様からお電話をいただき、「和裁用の作業板を、収納棚にリメイクすることは可能ですか？」とお問い合わせいただきました。

詳しくお話を伺うと、リメイクをご希望の作業板はお客様のお祖父様が昔使われていたものとのことでした。お祖父様がお家を引き払われることになり、そのタイミングでお問い合わせくださったそうです。

お写真などいただいていなかったので、金額についてはかなりザックリとしかお伝えできなかったのですが、それでもご家族でご相談の上「リメイクして残したい」とご依頼いただきました。

そして、家具作りたいおっさんがお引き取り・お打ち合わせへ。

お預かりしたのは、長さ１８０センチ以上ある無垢一枚板の作業板を2枚。丁寧に使い込まれ、味わい深い表情です。

お打ち合わせの上、製作するのは３段のオープンシェルフに決定しました。

さて、冒頭で「無垢材は自由に切ったり削ったりできる」と書きましたが、その反面、無垢材ならではの悩みポイントもあります。

それは、「反り」。

コンマミリ単位のズレも命取りになる家具の世界では、反りのある木材を扱うのはなかなか至難の業です。

材を削って平らにすれば加工は楽になりますが、でも、そうするとこの味わい深い表情は消えてしまいます。

そこで、板を削ることはせず反りはそのままに、ズレが出ないよう板をカットし組み合わせなどを工夫しながら棚を組み上げていきました。

長年、様々な家具に触れリメイクしてきた経験が物を言います。

そうして完成したオープンシェルフがこちら。

元の作業板の味わいがいきる、素敵な仕上がりとなりました！

棚板は、収納するものに合わせて動かせる可動式。

お客様のご希望で１０箇所に動かせるようになっています。

納品に伺うと、お客様とお客様のお父様が立ち会ってくださいました。

ご指定いただいた場所に収納棚を設置すると、家具作りたいおっさんが言いました。

「触ってみてください」

お客様が棚に触れると・・・

「すごいガッシリしてる！ビクとも動かない！！」

と、驚かれました。これから永く使っていただけるよう、頑丈に仕上げてます（＾＾）b

そして後日、お客様からメールをいただきました。

「納品ありがとうございました。
祖父の和裁の作業板が素敵なオープン収納棚に変身して、びっくりしました。
私もその作業台のそばで幼少時よく遊んでいた記憶があります。
祖父の自宅は売却してしまいましたので、思い出に残る品物が身近に残り、嬉しいです。」

お客様の大切な思い出を守るお手伝いができて嬉しいです。ありがとうございました！

無垢材の家具をお持ちのお客様からは、「反りがあるとリメイクできないって聞いたんですけど・・・」とお問い合わせいただくことが多くあります。

また、「長年使ってきて歪みや反りも含めて愛着があるので、そのままリメイクしてほしい」とご依頼いただくことも多くあります。

様々な家具のリメイクをしてきたROOTS FACTORYではご対応可能なので、お悩みの際はどうぞご相談くださいね！

ルーツファクトリー東京店長
ユリマタタ
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